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ベアト総受け小説企画ブログです
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戦人→ベアトリーチェと、ロノウェとベアトリーチェ








まだまだ、目も手も離せませんし、任せられません



今日も朝から晩まで、ベアトリーチェの世話で慌しく一日が過ぎていった。
ロノウェは、キッチンで明日の朝の仕込を終え、一息ついたところだった。
「……おや? こんな時間に何の用でしょうかねぇ」
ベアトリーチェに呼ばれ、金色の蝶となりキッチンから消えた。
そして、ロノウェはベアトリーチェの部屋の中に現われ、頭を垂れた。
「お嬢様、如何されました?」
「……ロノウェ…」
「はい…眠れないんですか? お嬢様」
ベットの中から、ロノウェを見るベアトリーチェに笑いかけると、眉を八の字にしたベアトリーチェがポツリと言った。
「………うむ、なんでか、最近眠れなくてなぁ」
「ふむ、ホットミルクでも持ってまいりましょうか?」
「んー、昨日の夜試したが、眠れなかった…」
「おや、そうでしたか…では、本でも読んで差し上げましょうか? ぷーくっくっく」
「むぅ…バカにしておるのかぁ?」
頬を軽く膨らませるベアトリーチェを、楽しそうに見て、ロノウェはベットに近づき、ベアトリーチェの額に触れた。
「バカになどしていませんよ…まだまだお子様ですねぇと思っただけです。ぷっくっく」
「おこっ、お子様だとぉっ?! …ええい、触るでないわっ」
きーっと喚くベアトリーチェを気にすることなく、ロノウェは掌でベアトリーチェ目を覆い、もう片方の手で頭を撫でていった。
「…さぁ、お嬢様、目を閉じて、ゆっくり息をしてください」
「むっ、う、うむ……」
ベアトリーチェは、ロノウェに言われるがままに、ゆっくりと息を吸い、吐いた。
それに、あわせるようにロノウェは頭をゆっくりと撫でていく。
「どうです? 多少は落ち着いて来たでしょう」
「…ん、うむ…」
「眠くなってきたでしょう…」
「ん……ロノウェ、妾が眠るまで、そうしていろよ」
「…かしこまりました」
ゆっくりと呼吸を繰り返すベアトリーチェを見ながら、ロノウェはしばらくそうやって撫でていった。
「…………………」
ベアトリーチェが完全に寝入ったのを見て、ロノウェは手をどけその顔を覗き静かに笑った。
「……おやすみなさいませ。ベアトリーチェお嬢様、よい夢を…」

ロノウェが静かに部屋を出たところ、なぜか戦人と鉢合わせになった。
「…戦人様…?」
「…げっ、ろ、ロノウェ…」
「随分な挨拶ですねぇ…ところで、戦人様はなぜこちらに?」
焦る戦人をじっと見つめつつ、ロノウェは戦人の前に一歩踏み出した。
「い、いやいや、なんでもねぇよっ?」
戦人は一歩下がり、目を逸らした。
「ほお? そうですか」
「ああ、別にベアトが眠れないって言ってたから、ちょっと話でもしてやろうとか思ってたわけじゃないからなっ! ………………………あ」
ここにいる理由を、あっさり口にした戦人を呆れたように一瞥して、ロノウェは言った。
「………そうですよねぇ、まさか、戦人様が…まあ、ご安心ください。お嬢様はこのロノウェが責任を持って夢の国へとエスコートさせていただきましたから。ぷーっくっくっく」
「…そ、そうかよ……もう、俺も寝るからなっ!!」
戦人は一瞬、悔しそうな顔を浮かべ、くるりと向きを変え自分の部屋へと足を進めて行った。
「ええ、どうぞどうぞ、ごゆっくりお休みなさいませ。戦人様ぁ?」
ロノウェは笑顔で手を振り、戦人を見送った。

どこかそわそわと落ち着かない様子で戦人はベアトリーチェを待っていた。
そして、ベアトリーチェが食堂に姿を現すと、戦人は笑顔で名前を呼んだ。
「ベアトっ」
「ん、おお、戦人、おはよう」
ベアトリーチェも笑顔で戦人の名前を呼び朝の挨拶をした。
「はよ…なあ、昨日は眠れたのか?」
「ああ、ひさしぶりにゆっくり眠れたぞ」
「…そうかよ」
「ど、どうした…? 戦人」
明らかにイラつき顔を俯いた戦人に驚きベアトリーチェは戦人の顔を覗き込むように見た。
戦人は顔を上げ、ベアトリーチェを見つめた。
「……ベアト、また眠れなくなったら、今度は俺をっ」
「おまたせしましたぁ☆ 朝食ですよぉ、お嬢様」
戦人の台詞にかぶるように、ロノウェがテンション高めに現われた。
「…この野郎…」
「ろ、ロノウェ? どうした、なんかテンション高くないか?」
米神をぴくぴくさせながら睨む戦人と、テンションの高いロノウェに戸惑うベアトリーチェに、笑いながらロノウェは言った。
「いえいえ、そんなことはありませんよ?」
「そうかぁ? ふむ、まあよいわ…ん、いただきます」
ベアトリーチェは、納得のいったようないかないような顔をしながらも、朝食を食べ始めだした。
「どうぞ、召し上がれ…」
ロノウェはベアトリーチェに笑顔でそう言うと、戦人をみて戦人に聞こえるくらいの小声で言った。
「まだまだ、甘いですよ? 戦人様、ぷーっくっくく」
「…ぐっ、どいつもこいつも、邪魔ばっかしやがって」
にやにやと笑うロノウェと、それを見て悔しそうに項垂れる戦人であった。



終了:愛されベアトさんと、戦人VSロノウェでした(by.正義)


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