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ベアト総受け小説企画ブログです
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戦人×ベアトリーチェ(R15…くらい?)








酔っ払い


その夜、ベアトリーチェは自室で本を片手に紅茶を飲んでいた。
「ふぅ…そろそろ寝るかのぉ」
本を閉じ、ベッドに入ろうとかとした瞬間、
「っべあとぉおおおおおお」
「ひぃ?!」
どんどんっと強く扉を叩く音と戦人の大声に肩がびくっと揺れた。
「な、なんだ…こんな時間に…?」
首を傾げながら、扉に近づいた。
「べーあーとぉおおお?」
「…なんか、開けたくないのぉ」
はぁとため息を付きながらベアトリーチェは扉を開けた。
「おーっ、べあとぉ!!」
扉を開けた瞬間、戦人に力いっぱい抱きつかれた。
「うひゃぁ?! ななな何をするかっ、離れよっ?!」
「んーやぁだぁ~。俺のベアトぉ、いっひっひっひ」
「誰が、そなたのだっ?!」
楽しそうに笑いながらベアトリーチェを抱きしめる戦人をなんとか剥がそうとするが剥がれそうにもない。
「んー、っひっひ…べあと~、可愛い可愛いぃ俺のベアトぉ」
「可愛いとか言うなっ!」
「…それが、また可愛いなぁ」
へらぁと笑いながら、ベアトリーチェの顔を覗き込む戦人、その様子にベアトリーチェは気がついた。
「ぐっ…あ、戦人っまた酔っておるなっ?!」
真っ赤に染まった頬、若干呂律も回っていない、何より酒臭い戦人を見て、ベアトリーチェは心の中で頭を抱えた。
「よぉってぇ、ないんれすぅ~いっひっひ」
「酔っておるであろう?! また、何を飲んだっ?!」
「んー、赤ワインとぉ白ワインとぉ…ちょぉっとだけぇ」
明らかにちょっという量ではない、量のワインを摂取しているであろう戦人はへらへらと笑っていた。
「未成年者が飲んでんじゃねぇよ…はぁ、もう良いわぁ」
「べあと、べあと~、俺の可愛いぃべあとぉおお、んーっ」
げっそりとした様子のベアトリーチェを、ぎゅーっと抱きしめすりすりと頬ずりをする戦人、実に楽しそうである。
「んっ、ちょ邪魔…戦人、妾もう眠いのだが…?」
「んー、可愛いなぁ…ん? ベアト、眠いのか?」
「うむ、だからもうはなっ?! ちょっ?!」
ひょいっとベアトリーチェを抱き上げると、戦人はベアトリーチェをベッドへと運んだ。
「んー、俺もねるぅ、べあととぉ」
ベッドにベアトリーチェを押し倒す形で戦人も乗った。
「ちょっ?! 一緒にとかっやだっ」
「……今のやだっって顔、可愛いなぁ。きゅーんってした、きゅーんって」
「ええいっ、どけっ、離れろぉおおおっ!!」
暴れるベアトリーチェを意に介さず、戦人は抱きしめその白い首筋を見て、一言呟いた。
「…おいしそう」
「え?」
がぷりと噛み付いた。そのまま甘噛みを始める戦人にベアトリーチェは慌てた。
「ひゃぁああああああああああ?! 噛むなっ噛むなぁああああああ?!」
「んー、おいひい…あむあむ」
「痛いっ噛むっ…んっ、ぅん?! ひゃあっ、戦人っ?! 舐めるなぁああああ!!」
力いっぱい戦人の髪を引っ張ると戦人はようやく顔をあげた。そして、不機嫌そうに言った。
「…べあと、我侭だぞ?」
「はぁ?!」
「噛むなって言うから、舐めたのに…それも駄目とか、我侭だぞ?」
わかったか?とベアトリーチェの鼻先に指を当てる戦人に、ベアトリーチェはイラッとした。
「っ…いい加減にしろっんっ?! …んんっ、ふっ…ん、んーっ」
睨みつけ叫ぼうとしたベアトリーチェの口を戦人は自らの口で塞いだ。
ぎゅっと硬く閉じられた瞳に、乱れていく呼吸に戦人は至極楽しそうに口付けを続けた。
そして、充分にベアトリーチェの唇を堪能した戦人は口を離した。
「…んんっ…ぁ、んっ…ふっ…ふぁ、はぁはぁ…」
「…んっはぁ…べあとぉ?」
上気した頬に、とろんとした瞳、薄く開かれた唇から漏れる吐息に、戦人は背筋がぞくぞくとしたのを感じた。
「はぁ、ば、戦人ぁやだぁ」
「…ん、イヤなのか? でも、俺はイヤじゃないんだなぁ」
「ひぅ…んっ、戦人っ耳噛んじゃやだぁっ?!」
「んー俺はイヤじゃな~い。可愛いなぁ」
「…っ! あーっもおっ! 離せぇええええ!!」
きーっと戦人の顔に掌を押し付けて剥がそうとするが、戦人に手首を持たれてしまった。
「ひぃ?! …は、離せ…」
「………ん、ベアト」
「な、なんだ…?」
手首から手を外し、ベアトリーチェの両頬を挟むように手を添えると戦人は真剣な顔をした。
「ベアト、ベアトリーチェ…」
そして、普段よりも低い声でベアトリーチェの名前を呼び、顔を近づけた。
「え、あ、ぅう? ば、戦人…?」
ベアトリーチェはこの状態の戦人が苦手だった。普段より低い声に、自分を見つめる熱のこもった視線、やさしく触れる手、全てが苦手だった。
もうどうしていいかわからずに、ベアトリーチェは硬く目を瞑った。
「ベアト…」
「……っ?! ………………ん?」
とさっと言う音がベアトリーチェの耳に入り、身体の上に更に重みが増した。
耳元では、すぅすぅという安らかな寝息が聞こえてきた。
「……ば、戦人ぁ?」
「すぅ、すぅ…んっ……」
「…はぁ…寝たのか…」
ベアトリーチェは戦人の下で息をついた。
「……重い…はぁ」
戦人をどかそうと身じろいでみるが、さすがに動く気配もないので、仕方なくベアトリーチェは目を閉じたのであった。

『んっ…やわい…いーにおいがするなぁ…』
戦人は目を閉じたまま、自分が抱きしめている暖かくて柔いものをぎゅっと抱きしめた。
「いっ、痛いっ!! 離せっ、つーか、起きろぉおお?!」
「……っ?! え? うおっ?! べあとっ?!」
戦人は慌てて飛びのいた。
「ぅ、うおぉおおお、い、イテェ…すっげぇ、頭イテェ…」
「ふん、自業自得だ。ワインなんぞ飲むからであるぞ?」
「……ワイン…? あ、あー飲んだなぁそういや…」
ずきずきと鈍い痛みを伝えてくる頭を押さえつつ戦人は記憶を辿った。
「まったく、そなたは酒癖が悪いのだから…というか、未成年が飲むなよ」
「うぅ……あれ? ベアト、飲んで酔ってたのはわかった」
「うん?」
「なんで、俺、お前と寝てたんだ?」
なぁと聞いてくる戦人にベアトリーチェは言った。
「知らん、いつの間にか入り込んでおった」
「え? マジでか?」
「うむ、妾も驚いたぞ。起きたらそなたがいるのだからな」
真顔で自然にさらりと嘘をついた。
『もう、説明するのもめんどうだ…』
ふぅとため息をつく様子に戦人は、呆れられてると思い、とりあえず謝っておいた。
「わ、悪かったな…その勝手にこんな状況に…すまねぇ」
「…もう、よいわ…して、戦人」
「ん、なんだよ?」
「妾、着替えるのだが?」
その言葉に戦人は大急ぎで部屋を飛び出した。
「…はぁ、酒は与えぬ方がいいのう…」
ベアトリーチェは一人になった部屋でそう呟いた。

一方、戦人は扉に背もたれながら、頭を押さえていた。
「うぅ、いてぇ…つーか、俺何やってんだよ…酔っ払って女の部屋に侵入とか…最悪」
ずるずると床に座り込み、自己嫌悪に陥っていた。
「はぁ…しかし、柔らかかったなぁ………あれ?」
戦人はあることに気がついた。
「なんで、ワインって知ってたんだ…ベアトのやつ、ぅう、いてぇ~」



終了:酔っ払ってお部屋に侵入した以上なことをしていますよ、戦人君。
   タイトル通りの酔っ払いでした。(by.正義)

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