昔々ある島にきれいなきれいな金髪でぼいんなお姫様がすんでいました。
なまえをべあと姫といいました。
「んん~?いいこと言ってくれンじゃんかよォ~?」
でもべあと姫は言葉遣いも顔芸もお姫様っぽくはありませんでした。
「ぐッ……」
べあと姫はこの島で家具屋さんのオーナーをしていました。
そこにはいろんな家具が売られています。
ただ小さな島で商売をしているため、なかなかお客さんが来ません。
だからべあと姫はいつも退屈でした。
しかし今日はべあと姫は楽しそうでした。
なんといっても今日はこの島にたくさんお客さんが来るそうなのです。
なのでべあと姫は張り切っていました。
***
(カランカラ~ン♪)
どうやらお客さんが来たようです。
「ごめんくださーい!」
「む?おぉ、朱子香ではないか。よくきたな!」
「ベアトリーチェじゃねぇか!お前がここのオーナーかよ」
「うむ。して、どの家具をお買い求めだ?そなたのことだからまぁ…この家具がよいのだろォ?」
「そ、それは…!!」
べあと姫がにやにやと笑いながら引っ張り出してきたのは華奢な美少年の家具でした。
そして乱暴に床にほっぽり出すとヒールでげしげしと踏みつけました。
「こいつは『嘉音』という家具でな。愛想が悪く家具としてはなってないが仕込みがいがあるぞ?」
「……家具ですから」
「ベアトリーチェッッ!!」
朱子香ちゃんがキッとべあと姫を睨みつけます。
「なんだァ?」
「…………買わせてもらうぜ。」
朱子香ちゃんはサッとカバンから財布を出すとブラックカードを出しました。
「カードでお支払いぃ?現金はねェのかよォ?…ん、まぁよいわ。もってけ。」
「ありがとよ!行こうぜ嘉音くん!」
朱子香ちゃんは床に這いつくばっていた嘉音くん家具の腕をつかむとお店を出ていきました。
***
まもなく次のお客さんがやってきました。べあと姫は退屈しないのでとても上機嫌です。
「今度は誰だァ?」
「すいません。予約をしていたものですが。」
「予約?そんなの受けた覚えは…」
丁寧な声とともに入ってきたのはメガネをかけた童貞臭のする譲治くんでした。
「していたさ、ね?紗音。…いや、紗代。」
「じょ、譲治様!」
紗音ちゃん家具の左手の薬指には銀色に輝く指輪がはめられていました。
「な、なんだと…!」
「そういうわけさ、ベアトリーチェ。この家具は売約済みだよ。もらっていくね」
「お待ちしておりました、譲治様!」
「"様"は禁止だっていったじゃないか。お仕置きだよ?」
「そ、そんな、譲治様ぁ~」
「あ、また言った。っふふ」
完全に二人の世界でした。
そしてそのまま店を出ていきました。
「あ、ちょ、金ッ…」
べあと姫は一人取り残されてしまいました。
「くっ…今日はつくづく現金が入らぬわ。」
自分で出せばいいのに。
さて、閉店の時間が近づいてきたようです。
お店におかれた家具は全部売れてしまいました。
(カランカラ~ン♪)
すでに家具は在りませんがまたお客さんが来たようです。
「もう店仕舞いというにまだ客人が来るか。」
やや疲れた声色でお店の入り口のほうを見ました。
そこにはヘンにセットされた赤い髪の戦人くんが立っていました。
「よぉ、牛チチ女」
「無能か…その挨拶はどうかと思うがな。」
「いっひっひ、お互い様だろ?」
とても仲睦まじいですね。
「ところで戦人ァ、もう閉店だから家具はないぜェ?」
「ん?いや、あるぜ?」
「はァ?無いではないか。」
戦人くんは得意げに鼻を鳴らしました。
そして逆転○判のポーズのように指を突き出しべあと姫を差しました。
「お前だベアトリーチェエえええッ!!」
「えぇえええッ妾かよッ!?てか妾家具じゃねえよッ!?」
「うおぉおぉおおおッッ!!」
「来るなッ!?寄るなぁぁあぁああアアアアア!!」
こうして退屈のしない一日を過ごしたのでした。
めでたしめでたし。
家具屋姫(君は僕のお姫さま)end
*あとがき
果たしてこんなssを企画に載せさせていただいてもよろしいのでしょうか…w
ギャグは苦手ですw
なれない物は書くものじゃないですねorz
オチがショボくてサーセンww
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