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ベアト総受け小説企画ブログです
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戦人×ベアトリーチェ







背中合わせの休日


今日は、何もすることがなかった。
ゲーム盤も準備中だし、観客の魔女たちも出掛けていってしまった。
だから、ベアトリーチェも自分の家具たちに休みをやったのだ。
お師匠様は、ロノウェとガァプと一緒にショッピングに出掛けてしまったし、騒がしい七姉妹たちも、シエスタのところでパーティをするといって行ってしまった。
だから、今日この空間にいるのは、暇を持て余す事になった、ベアトリーチェと戦人だけである。
しかし、折角の休みだというのに戦人はベアトリーチェの周りをうろうろしていた。
今だって、本を読むベアトリーチェの背中に背を預け、名前を呼んでくる。
「ベアト」
「なんだ?」
「ベアト」
「だから、なんだ?」
ただただ、名前を呼ぶだけの戦人に少しの苛立ちと、照れくささが混じって、本の内容が頭に入らなくなってきた。
折角、気分を変えるために、普段使用していない部屋で、お気に入りの紅茶とロノウェのクッキー、お師匠様が持ってきた魔術書に、ガァプが用意してくれたいつもと違う服、服に合わせて七姉妹が髪型、メイクも全て揃え、ゆっくりできると思ったのに…。
「ベーアートー」
「…」
この名前しか呼ばない戦人の所為で、なんだかゆっくりできなくなってきた。
「ベーアトっ」
こつんと戦人は頭を当ててくる、返事をしろということなのだろう。
「…むぅ、なんだ、戦人」
「ベアト」
仕方なく、返事をしてやると、なんだか、心なしか嬉しそうにまた名前を呼んでくる。
「戦人?」
「ベアト」
「ばとらぁ? 気持ち悪いぞ」
ちょっと、身じろぎながら正直な感想をいうが、戦人は気にした風もなく、名前以外の言葉を口に出した。
「ベアト、手触っていいか?」
ぴくり、ベアトリーチェの時が一瞬止まったが、本から目を離さず茶化してやるように言った。
「…なんだぁ? 寂しいのか?」
「あぁ、人肌恋しい気分なんだよ」
力強く認められてしまい、仕方ねぇやつだなぁと思いながら、話を進めてやる。
「それで、さっきから妾にくっついているのか?」
「そうだ、なぁ、いいだろ? ベアト」
「…勝手にしろ」
「おうっ」
その瞬間、ぎゅっと手を握られた。
今日の休みは、この年下の寂しがり屋の相手で終わりそうだとため息をついて、ベアトリーチェは本を閉じるのであった。



オマケ
「なぁ、もっと触っていいか?」
「…勝手にしろといったではないか」
「だよな、じゃ、遠慮なくっ!」
ちゅっ
「っ~~~!!」
「いっひっひっひ、ちゃんと質問を確認しねぇとなぁ? ベアト」



終了:ゆったり、ほのぼのを書いてみたつもり…。(by.正義)
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